🌊 高密度トモグラフィー

📍 1. 概要

従来の屈折法より高密度のデータを取得し、逆解析により弾性波速度分布を推定する手法。浅部の地盤構造解析に有効。速度場の離散化は『セル分割法』(対象とする空間を等間隔の境界で囲まれたセルに分割し、セル内部においては速度は一定とし、それぞれのセルの速度を求めるもの)と『格子点法』(速度を空間における連続量とみなし、領域内に格子点を設定し、それぞれの格子点における速度を求めるもの)があるが、精度の高い格子点法を採用。

🔧 2. 測定

受振点は5m間隔、起振点は10–15m間隔で配置。起振は発破を用い、28Hzの動電型受振器で観測。データはデジタル記録。格子点は浅部を細かく、深部を粗く設定。

図1-1
図1-1:格子構造イメージ

📊 3. 解析

① 概要

走時データから弾性波速度を推定する逆解析を行う。順解析にはフェルマー–ホイヘンス法、逆解析には拡張ベイズ法を使用。

② 速度場と波線追跡

地盤は不均質で浅部速度が低いため、浅部を重点的に細かい格子点で設定。格子は深さ方向に等比級数的に分布。

③ 事前情報

地質情報が無い場合は速度場の滑らかな変化を仮定。地質情報がある場合はハギ取法解析結果を併用。

④ 解析手順

  1. 走時データから走時曲線を作成・調整
  2. 格子構造図を設定
  3. 初期モデルと予測モデルを設定
  4. 波線追跡により走時とヤコビアンを計算
  5. 評価関数を構成し、事前情報を組み込む
  6. 最大対数尤度法とハウスホルダー法により最適パラメータを推定
  7. 収束判定を行い、必要に応じて反復
  8. 残差・分散・分解能行列により解の妥当性と不確実性を評価
図1-2
図1-2:解析例