⚡ 孔間トモグラフィー(比抵抗)

📍 1. 概要

孔間トモグラフィー(比抵抗)は、地下の電気的特性を可視化するための探査手法であり、 ボーリング孔-孔間や孔-地表間で高密度に電位を測定し、得られた観測データを 逆解析(インバージョン)によって地下の二次元比抵抗分布として再構築します。

従来の一次元的な探査(シュランベルジャー法やウェンナー法など)では把握が難しかった 複雑な地盤構造をより高精度に解析できる点が大きな特徴です。 その一方で、大量のデータ取得と計算を必要とするため、 高度な解析技術と計算資源が不可欠です。

🔌 2. 電極配置

電極の配置方法にはポール・ポール法ダイポール・ダイポール法があります。

ポール・ポール法では、2本のボーリング孔を利用し、片方に電流電極A、もう片方に電位電極Mを設置します。 残りの電極(B・N)は「遠電極」として孔間距離の10倍以上離れた地点に設置されます。 この方法では、各電流電極に対して全ての電位電極で測定を行うため、 得られるデータ数は膨大になります。

ダイポール・ダイポール法では、電流電極ペア(A・B)と電位電極ペア(M・N)を組み合わせて測定します。 本調査では主にポール・ポール法を採用し、電極は地表やボーリング孔内に2 mピッチで配置します。

📊 3. 解析

解析は「前進問題」と「逆問題」を交互に解く反復計算によって進められます。 前進問題とは、与えられた比抵抗分布から理論的な電位を計算すること、 逆問題とは、観測値と計算値の差をもとに比抵抗分布を修正することです。

前進問題の解法としては有限要素法を採用します。有限要素法は複雑な地形や地質条件にも対応でき、 高精度な計算が可能です。一方で計算量が多く、処理時間がかかるという課題があります。 そこで、計算領域の外縁には混合境界条件(Dey & Morison, 1979)を導入し、 領域を効率化しつつ計算精度を確保しています。

逆解析には拘束付き最小二乗法を用い、最適な拘束係数は ABIC(Akaike’s Bayesian Information Criterion)によって統計的に決定します。 計算は、観測値と理論値の残差(RMS)が十分小さくなるまで繰り返され、 最終的に信頼性の高い比抵抗分布が得られます。